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日本フランチャイズチェーン協会とは?

これからフランチャイズでビジネスを始めようと考えている方は、「日本フランチャイズチェーン協会」という名前を目にしたことがあるかもしれません。ここでは、日本フランチャイズチェーン協会の主な活動内容や入会のメリットについて紹介します。

日本フランチャイズチェーン協会とは?

日本フランチャイズチェーン協会(通称JFA:Japan Franchise Association)とは、1972年に当時の通商産業省(元:経済産業省)から認可を得て設立された協会です。

設立の目的は、フランチャイズ業界の発展のため。現在は小売業やサービス業など、およそ100社が会員となっており、協会では会員を4つの種別に分けています(正会員・準会員・研究会員・賛助会員の4つ)。2021年3月31日時点で正会員103社、準会員13社、研究会員114社、賛助会員276社の合計506社が加盟しています。それぞれの入会条件については、問い合わせを行ってみてください。

入会するメリットは?

日本フランチャイズチェーン協会に入会した場合には、会員しか得られない情報を知ることができるなどさまざまなメリットがあると言えるでしょう。また、入会することで新たなビジネスチャンスのきっかけを手にできるケースもあるかもしれません。どのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。

社会的信用が獲得できる

まず、日本フランチャイズチェーン協会に入会することで社会的な信用を得られます。これは、会員によって倫理網領や情報の自主開示基準が遵守されており、協会会員になっているフランチャイズ本部は社会的な信用を得られるようになっているということから。

社会的な信用を得ているかどうかという点はフランチャイズを経営する中で非常に大きなポイントとなっています。このことで、取引先の開拓につながったり、優秀な人材の確保ができる可能性もありますし、融資を受ける際にも有利となるケースもあるはずです。

情報の共有・発信ができる

同協会は、幅広い業界団体のネットワークを持っています。例えば会員企業や行政機関、マスコミといったネットワークが挙げられますが、それぞれの団体からの情報はWEBやFAXなどを通じて協会の会員となっている企業に伝えられることになります。

そのほかにも、豊富な情報発信を行っている日本フランチャイズチェーン協会の機関誌も発行されています。協会の会員となることで機関誌から情報発信を行うことも可能です。また、同様に協会のホームページからも情報の共有ができます。このように、情報を手に入れること・発信することの両面において協会会員になるメリットがあるといえます。

研究会などの参加

日本フランチャイズチェーン協会では、さまざまな部会や研究会、研修などを開催していますが、会員になることでこれらの研究会などに参加できるようになります。他にも会員企業同士で積極的に交流を行い商品やシステムの開発にも取り組んでいます、このように、協会に入会することによって、さまざまな可能性を見出せるでしょう。

日本フランチャイズチェーン協会の活動内容

協会としての主な活動内容は、本部-加盟者間で発生するトラブルを解決するためのフランチャイズ相談センターの運営をはじめ、フランチャイズ契約に関する法的環境整備などが挙げられます。その他にも、景気動向に関する統計調査の実施、地球温暖化防止対策など環境対策への取り組み、会員限定のものから一般参加可能なものまで様々なビジネスセミナー・資格認定講座の開講などにも力を入れています。

それぞれの活動を具体的に紹介します。

参照元:日本フランチャイズチェーン協会公式HP(https://www.jfa-fc.or.jp/particle/38.html)

フランチャイズ相談センターの運営

フランチャイズを経営する中では、本部と加盟社の間でトラブルが発生するというケースが頻繁にあります。契約内容などにおいてトラブルが起きるケースが多いようですが、このような相談やトラブルに関する悩みにも対応。日本フランチャイズ協会には専門の相談員がおり、無料でアドバイスを行うための窓口「日本フランチャイズ相談センター」の運営も同協会の活動のひとつです。

この相談窓口では、協会の会員はもちろんですが、加盟を希望している人の相談にも対応しています。このように、相談窓口においては協会会員以外も気軽に利用が可能な点は大きな特徴。フランチャイズに加盟する際に何か疑問や不安な点があればぜひ相談してみてください。

法的環境の整備を行う

同協会では、フランチャイズに関連する規制法律事例の情報の提供や、フランチャイズ契約における指針の策定や研究などに取り組んでいます。

さらに、業界における法令制定や改正に関する要望提出なども日本フランチャイズチェーン協会で行っている点も同協会の特徴と言えるでしょう。具体的には、同協会を含む流通業界の団体において、新型コロナウイルスの感染拡大が起きたことから、固定資産税の減免措置。企業規模要件の撤廃といった要望書の提出も行っています。

統計調査および資料作成

協会のホームページで確認することができますが、同協会では「コンビニエンスストア統計データ」や「フランチャイズ統計調査」といったデータに関する調査や資料の作成を行っています。例えばコンビニエンスストア統計データについては、同協会正会員のコンビニの動向を月別で公開するもの。非常に細かい数値が公表されていますが、売上高や店舗数、来客数などのデータを掲載しています。

また、フランチャイズ統計調査は年に1回行われているものです。フランチャイズ業界の動向はもちろんですが、小売業やサービス料、外食業の動向もわかる資料となっています。

そのほかにも、「フランチャイズ相談センターへの相談件数」についても定期的に公開しています。

環境対策への取り組み

日本フランチャイズチェーン協会では、環境への取り組みも行っています。同協会が課題としているのは「地球温暖化防止」」「廃棄物の削減」「食品のリサイクル」です。

これらの課題を解決するために、例えば「コンビニエンスストアの低炭素社会実行計画」や「レジ袋削減への取り組み」「循環型経済システムへの取り組み」といった活動を行っています。さらに同協会では、国や地方自治体とも連携することによって、海外のフランチャイズビジネス向けの国際活動なども行っています。

セミナーや資格認定講座の開催

また、日本フランチャイズチェーン協会では、各種セミナーや講座の開催を行っています。例えばフランチャイズ経営に関わる人材育成など。ここでは、どのようなセミナーや講座を行っているのかを見ていくことにしましょう。

ビジネスセミナー

例えば、フランチャイズの基礎知識や社会人に必要なスキルやマナー、知的財産権や法律問題、契約書の作成技術などのセミナーを開催しています。このようなセミナーは一部協会会員限定となっているものの、協会会員ではない人が受けられる講座も多くあります。例えば独立開業を検討している方向けのもの、多角経営を考えている人向けの講座も。中には会員ではない方も受講できるものもありますので、気になる方はホームページを確認することがおすすめです。

資格認定講座

また、同協会にて取得できる資格もあります。そこで、「スーパーバイザー士」と「フランチャイズ経営士」の2つの民間資格が取得することが可能となっていますので、どのような内容なのかを見ていきましょう(協会会員ではなくても講座受講が可能です)。

スーパーバイザー士

まず、スーパーバイザー士と呼ばれる資格についてです。この資格は、フランチャイズビジネスにおいて重要な役割を行う存在としての位置づけ。具体的には加盟店の経営指導や運営に関するアドバイスなどを行います。スーパーバイザー士を取得するための講座「スーパーバイザー学校」では、コンサルティングやコミュニケーション力など、スーパーバイザーとして求められるスキルを習得できるというメリットがあります。また、資格取得のためには、スーパーバイザー学校を受講して受験資格を得た上で筆記試験と実習を行います。その後面接が行われ、全てに通過して登録申請を行うことで資格の取得ができます。

フランチャイズ経営士

フランチャイズシステムに関する知識やマネジメントスキルを習得するために、フランチャイズ経営士講座と呼ばれる講座も開催しています。この講座では「経営戦略」「アカウンティング・ファイナンス」「リスクマネジメント」「フランチャイズマネジメント」という4つの分野から構成されています。

この講座では課題が設けられていますが、この課題に全て合格することでフランチャイズ経営士の資格を取得できます。講座は一般の方も受講が可能です。

日本フランチャイズチェーン協会入会の流れ

参照元:日本フランチャイズチェーン協会公式HP(https://www.jfa-fc.or.jp/particle/52.html)

さまざまな活動を行う日本フランチャイズチェーン協会

この記事では、日本フランチャイズチェーン協会の活動などについてまとめてきました。さらに同協会について知りたい、また加入を検討しているということであれば、ぜひ相談センターに相談してみると良いでしょう。

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